2019年5月4日発売のONE PIECE図鑑「VIVRE CARD 世界一の船大工!ガレーラカンパニー!!」のちょっとした感想です。 

 ネタバレに配慮していないので、自分で買ってから見る事を推奨します。





 今回のパックに収録されたカードは、
 デービーバックファイト編、W7編およびロビンの回想に登場したオハラ関係のキャラクター達を中心としたものになっている。

 基本的には味方寄りの人物や民間人達が主となっていて、
 ルッチ達の様な敵キャラクターは次回のパックに収録される感じ。
 



 今回のパックについて、
 事前にウチが勝手に予想していた収録内容は以下の通りだった。

アイスバーグ/フランキー/トム/パウリー/ココロ/チムニー・ゴンベ
ルル/タイルストン/ザンバイ/モズ&キウイ/ソドム&ゴモラ/オイモ/カーシー/ヨコヅナ/ミカヅキ

 ただコレには問題があって、
 この予想会を行っていた時はまだスターター第2弾の収録内容が確定する前だったのだが、
 当時のAmazon商品ページには、第2弾の収録ページ数が32ページという事になっていたのだ。
 (よく見れば「収録枚数は16枚」という旨は記載されていた。)

 その為、フォクシー海賊団を始めとしたDBF編のキャラクター達はスターターの方に収録されると考え、
 今回のW7編のパックには入らないものと予想していた。

 が、結局スターター第2弾の収録枚数は16枚だった。
 そしてそちらにはフォクシー海賊団の姿など影も形も存在していなかった為、
 前提条件の時点から予想が崩されてしまったのである。


 ……と、いうワケで、こちらがW7編パック、正解の収録内容。

0008 フランキー(age34)
0338 トンジット&シェリー
0342 フォクシー
0359 チムニー&ゴンベ
0361 ココロ
0365 ザンバイ
0373 アイスバーグ&ティラノサウルス
0376 パウリー
0379 ピープリー・ルル
0384 キウイ&モズ
0386 タイルストン
0389 トム
0426 クローバー
0427 ハグワール・D・サウロ
0431 ニコ・オルビア
EX CHARACTERS “アラバスタ”編Vol.3
(左側の数字はカードのナンバー。)


 Amazonの商品情報にて収録が確定していた6枚を抜きにして考えると、
 正解率は9枚中4枚。
 半数を割る悲劇の正答率でした。

 やっぱ完璧に山を外してしまったのが痛かったな……。
 デービーバックはともかく、オハラ編に関しては完全に次回、エニエスロビー編のパックに収録されるモノと読んでいたからなぁ。



 しかし今回の収録内容については色々と中途半端さも感じる。

 まず、フォクシー海賊団から船長しか収録されず、他の船員達が完全スルーされている事

 フォクシー海賊団にはポルチェやハンバーグを始め、
 ビッグパン、ピクルス、カポーティ、モンダといった種族を問わない個性的なメンツが揃っているので、
 彼らが纏めてEX枠に送り出されてしまうのだとしたらとても惜しい話だ。

 特にビッグパンなんてのは
 「巨人と異種族のハーフ」
という資料的にもかなり貴重な存在なので、
 彼の詳細なプロフィールが明かされるのを楽しみにしていたというのに……。
 

 更にW7編に関しても妙なもので、
 オルビア達オハラのメンバーを詰め込んで来た事により、
 カード枚数が不足したのかヨコヅナがスルーされている。

 アイスバーグ、フランキー、トム、ココロと他のトムズワーカーズ社員達が総出演する中、
 彼の姿だけが見えないというのはやはり寂しい。


 単独のカード枠を貰えたキャラクターのペットにあたる動物達は、
 普段なら飼い主のカード内に個別のナンバーを振られる形で、2人1組のカードとして収録される事が多い。
 今回で言うなら、チムニーのペットであるゴンベなんかがそうだ。

 しかし、フランキーの回想内で「トムのペット」と明記されているヨコヅナに関しては、トムとセットでカード化される事はなかった。
 彼の活躍はエニエスロビー編が主だったので、もしかしたらソドム、ゴモラ辺りと共に次回のパックに収録されるのかも……?
 まあそれにしても、どうせならトム達と同じパックに入れてやって欲しかった気はするが。


 ……これでサルウよろしく、普通にEX送りになったらどうしよう。


 以下、収録されたカードに記載された内容についての、簡単な感想です。
 気になった箇所だけ掻い摘んで紹介。





・【フランキー】嫌いな食べ物


 73巻のSBSにて「マシュマロが嫌い」であると紹介されたフランキーだが、
 VIVRE CARDでは新たに「信頼していない者の作ったカレー」が嫌いであるという情報が追記された。

 中々に限定的な好き嫌いであった為、最初は「?」となったのだが、
 ページをめくって行ったらトムズワーカーズ時代のココロばーさんがカレーを運んでいるイラストが目に入り、ようやくピンと来た。
 そーいや食べてたわ、カレー。アイスバーグさんの好物にも、「ココロの作ったカレー」って記載されてるわ。

 要はココロさんのカレーを食べて育って来たので、
 さして気を許していない相手の作ったカレーを食べる事に抵抗があるのね。
 「おふくろの味」みたいな事ね。

 そしてブルックの好物(ついでにビビも)であるカレーはサニー号の食卓に並ぶ事も多々あるだろうし、
 おそらくサンジの作ったカレーならば文句も言わずに食べている事だろう。

 今やフランキーにとっても信頼する仲間となったサンジだが、
 船に乗りたての頃とか、サンジ手製のカレーを食べたがらずにケンカになった事とか、あったのかもなぁと想像したら、ちょっと微笑ましかったのでした。
 


・【シェリー】種族:馬


 あ、普通に馬なんだ。
 ウ~~~マじゃないんだ、そこ。

 まあ劇中でも「のびのび生活してるから身体が長い」なんてノリで言い切られてるし、
 遺伝子的には普通のウマと変わらない生物なのかもしれない。
 ONEPIECE世界に多々生息する珍獣達に比べりゃ、生物としては真っ当な部類だしね。

 
 …と思ってたら、好物欄には「リ~ンゴ」と正式な記載がされてました。
 どっちやねん。



・【フォクシー】ヒストリー


 2年前にはデービーバックファイト内の競技・コンバットで無敗記録を打ち立てていたフォクシーだが、
 なんと15年前まではプロのボクサーであった事が発覚した。


 何かと弱めな印象を持ちやすいフォクシーさんだが、
 確かに(強化グローブを使っていたとはいえ)ノロノロビーム無しでもルフィを殴り飛ばせる程度のパンチ力は有していたんだよなぁ。
 カタギの大会においては、そこそこの実力者には成り得たのかもしれない。


 しかし彼がフェアプレー精神に欠ける人物なのはこの頃からだったらしく、
 凶器を所持して試合に臨んだことが明るみに出た事で、ライセンスを剥奪されてしまった様だ。

 反則によってボクシング界を追放された男が、
 海賊となって事実上のルール無用ボクシング・コンバットにおいて王者となる……。

 何とも皮肉な縁でもあるが、そも、彼がデービーバックファイトにあれだけ執着していたのも、
 コンバット、ひいてはボクシングという競技への並ならぬ執念があってこそのものだったんじゃないだろうか。
 絶対に落とせない試合を前に、凶器の所持という禁じ手に1度走ってしまった事をきっかけに、
 勝ちこそが全ての何でもありな勝負手段が身に染み着いててしまったのかもしれない。


 XXX級ボクサーのイデオとは流石に世代が違いそうだが、意外とCP6のジェリーさん辺りとは戦った事があってもおかしくないかもな……。
 地味に2人とも同じ南の海出身だし。あの人もボクシングルール無視してたし。



 あとどうでも良いけど、
 「極めて高い変装スキルを発揮」という一文に笑った。



・【ゴンベ】好物:魚(本当はニンジン)

 
 「自分の事を猫だと思い込んでいるウサギ」という何やら闇を感じる紹介文が付けられたチムニーのペット・ゴンベだが、
 好物の方もそこはかとなく闇が深い。

 「自分を他種族だと思い込んでしまった」例として、
 自信を人間だと思い込んだ結果喋れるようになってしまったパッパグというヒトデがいた。

 なので、思い込みにより「ニャー」と鳴くようになった事は別に良いんだが、 
 「自分の事を猫と思い込んでいて」という一文から察するに、
 おそらくゴンベが自分を猫だと思っているのは、他者からの指示などではなく自発的なものだと思われる。

 チムニーが彼を猫だと勘違いし、それに付き合う形で猫の振りをしている……などという事ではないのだろう。
 むしろ出会った時からゴンベが「ニャー」と鳴いていた為、チムニーも彼を猫であると認識するようになった可能性が高い。


 にも関わらず、何故かゴンベは自身の好物を偽っている。
 「自分を猫と思い込んだ結果として魚が好きになった」ワケでも、
 「自分を猫と思い込んでいるが、好物はウサギのまま」なワケでもない。
 本当はニンジンが好きなのに、あえて猫らしい食べ物が好きである様に演じているのだ。


 自分の事を猫であると信じ込んでいる。
 その上で、好物を偽る事でさらに猫としての振る舞いを強めている。


 そんなゴンベは、実は自分が猫などではない事に気付き始めているんじゃないだろうか。
 しかしここまで「猫」として生きて来た彼にとって、その事実はある種、自分の人生全てを否定されるが如き衝撃。
 彼はそれを受け入れられず、現実に抗おうと猫らしい生き方を選択しているのだ。

 その一端として、彼は「自分は猫なのだから、魚が好物の筈だ」と考え、その様に振る舞った。
 しかし一度自己暗示の解けてしまった彼の舌に合う食べ物は、
 やはり本来ウサギが好むニンジンだったのだ。



 だが、ニンジンが好みであると認める事は、
 自らが猫ではなくウサギであると認める事にも繋がる。
 
 だからゴンベは、今日も魚が好きだと言い張るのだ。
 猫として生きる為。自分のこれまでの命を、否定しない為にも。



 …………あ、こんなノリと勢いで提唱した論説、信じ込んじゃダメっすよ。



・【ザンバイ】年齢:35歳
 【パウリー】年齢:26歳



 ザンバイさん結構年行ってる!!
 フランキーと1歳差!意外とオッサン!

 まあ14年前の海列車完成時点で既に青年といった風貌だったので、
 冷静に考えたらそりゃこんなモンか……。
 何となく、フランキーよりも5~6歳ぐらい下のイメージ持ってたわ。


 パウリーに関しては若っ!!
 W7編時点じゃあんた、20代前半だったの!?

 そしてこの若さで、ルルやタイルストンを押しのけて副社長に!
 何気に超出世頭じゃないっすか……。

 あのルックスに男気、そして若くして大企業の副社長に就任する有望っぷり。
 そりゃ女性からの黄色い声も上がるってものだ。
 まあ、借金まみれなんだけどね。



・【トム】年齢:極刑執行時67歳(10年前)
 【サウロ】年齢:享年105歳



 VIVRE CARDにおいては、回想シーン内で登場したキャラクターなど、
 劇中にて死亡が確定している人物はこの様に「享年」という表記で年齢が記載される。

 トドメとなった一撃が「アイスタイムカプセル」という冷凍保存を思わせる技名であった事から、
 昔から何かと生存説が囁かれるサウロだが、少なくともVIVRE CARDの解釈としては死亡しているとみなされた様だ。

 VIVRE CARDに書かれているからと言って必ずしも正しいとは限らないんだが、
 まあもしかしたら原作者の確認を取って書かれた箇所かもしれないし、
 これで生存の確立はかなり下がったと見て良いんじゃないだろうか。

 個人的にも、サウロはあのまま命を落としていた方が美しいキャラクターだと思う。
 エースやロジャーと並び、「実は生きていた」「生き返った」という展開にはなって欲しくない人物かもしれない。


 彼とは逆に、トムさんに関しては「極刑執行時」という微妙にボヤかされた表現になっている。

 こちらも「インペルダウンなどに収監されただけで、まだ死刑執行には至っていないのでは?」という可能性が語られやすいキャラクターだが、
 「極刑宣告」ではなく「執行」と書かれてしまっているので、残念ながら既に死刑は完了してしまっているんではないだろうか。

 「プルトンの設計図に関する情報を吐かせる為に生かされていた」とも考えられるが、
 彼の連行から3年後にはルッチ達がアイスバーグのもとへ派遣されている事から、既に政府にとってトムは用済みとなってしまっている可能性が高いと思う。
 CP9が暗躍を始めた7年前時点ではともかく、2年前、フランキーによって設計図自体が葬られてしまったワケだし……。

 諸々を考えると、古代兵器という超機密情報に関し多少なりとも知っているトムが、今もあえて生かされているという可能性は低いんじゃないかな、と思う。



・【EX トト】
>ゲダツ達に協力をし、温泉島へとつながるトンネルを開通させた。

 協力……してたっけ?

 トトやコーザは視察団として温泉島に赴いただけで、
 アラバスター温泉島間のトンネルを繋げたのは土番長の功績だったと思うんだが……。

 あとやっぱり、コーザが単独のカードになってる一方でトトがEXってのは寂しいっすね。
 今回からEXカードの情報量、ガクッと減らされちゃったしなぁ。



・【EX ワルサギ】
>羽は飛行の機能を失い、代わりに逃げ足が速くなった。





warusagi2
(TVアニメ ONEPIECE 第97話より)




IMG_2603
(ONEPIECE 24巻 第217話より)  



ゴアー。





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