少年ジャンプ、2024年26号分の感想です。

 以下、ネタバレ注意。





■各地の反応

●デマロ・ブラック一味
君ら、生きてたのか。
ニセモノだとバレた後、カリブー兄弟に生き埋めにされかけてたけど、なんとか生き残って捕まってたらしい。埋めようとしてる最中に海兵に見つかりでもしたのかな。

麦わらの一味の生存が世に知られたからか、キッド海賊団のモノマネに鞍替えした様子。
ココア(偽ロビン)とのらギツネ(偽チョッパー)はロビンと間違えて誘拐されたので当然として、ショコラ(偽ナミ)とマウンブルテン(偽そげキング)も見当たらない。

あんまりイメージないけどキッド海賊団には女性メンバーもいる(102巻SBS)ので、ショコラも一緒に捕まってるならその辺のコスプレしてるのかな。
背格好的には、ダイブとかならナミよりはハマり役だと思う。
(ONE PIECE 102巻)

「獄中でどうやってコスプレグッズ調達したんだ」とか、「そもそもキッド海賊団の壊滅はどうやって知ったんだ」とか突っ込み所満載だけど、もしかしたらシャボンディで一旦は逃げ切ったのかな。
で、キッド海賊団壊滅の報道を聞いてモノマネグループ再始動したところ、爆速で捕まったとか……でもキッドとシャンクスの戦いって、だいぶ前の事に思えるけど時系列的には昨日の事なんだよな。だとしたらほんとに捕まりたてホヤホヤだな


●フォクシー海賊団
原作ではマジでデービーバックファイト以来、約20年ぶりの登場。
アニメに出まくってるからあんまり久しぶりの感じしないけど。でもいうてアニメでも『アドベンチャー オブ ネブランディア』以来だから、もうすぐ10年ぶりになるんだなぁ。スタンピードにはいたけどね。

フォクシーに関してはアニメサイドからの「アニメに出しやすい敵を作って欲しい」って依頼で生まれたキャラらしいので、もう原作には再登場させないつもりなのかと思ってた。アニメでもオリジナルエピソードが挟まれる事が減ってきてるから、原作でも出していいやって感じなのかな。

再登場したはいいものの内容は悲惨な有様で、大きかった船は帆もボロボロの小舟に成り下がり、メンバーもポルチェとハンバーグを乗せた3人だけになってる。
ルフィに負けて以来、不敗だったデービーバックも負けがこんでしまったのか……。クロコダイルやルッチ、路線も声も似てるワポルなど、一度負けたボスも2年後には立派に成り上がっている事が多かったので、ちょっと悲しい。

何が悲しいって、フォクシー海賊団が主戦場としてるデービーバックファイトのシステム上、ポルチェとハンバーグだけが着いてきてるのは「フォクシーに対する忠誠心から」ではなく「他の海賊団から見向きもされなかったから」になってしまうという。
まあ、律儀に挑戦を受けてくれる海賊団ばかりじゃないだろうし、普通に襲撃されて普通に崩壊したのかもしれないけど。

なお、アニメではデービーバックの延長戦が行われた都合で、一度この3人以外のメンバーがルフィに総取りされた事もあるから、3人だけの航海って言うのも初めての絵ではなかったり。(100人賭けの試合で、直後にルフィが解散宣言した為、すぐフォクシーを追いかけていった)
あの時も小舟で船出してたなぁ。3人じゃあの大型船動かせないでしょって言われて。案外ボロ船が似合うトリオなのかもしれない。

フォクシー達に関しては、前述の様に元がアニメ用に作られたキャラというのもあるし、アニメではしっかり船員を維持して新世界まで辿り着いてたので、アニメの方を正史として考えるのもアリかな……と個人的には。
かつてのボスで、そこまで無茶苦茶悪い奴ってわけでもなかったので、末路としてはあんまりだし。むしろ原作の方が、いわゆる「何かあった未来」寄りなのかな。


●マリアンヌ(ミス・ゴールデンウィーク)
本編じゃ扉絵連載を最後に出番ないけど、VIVRE CARDでは〝自由の旗手〟という物々しい異名が判明してたりするんですよね。
ベロ・ベティを思わせる異名だし、何らかの革命に関わってたりするのか……? と思わせて、理想の姿は「画家」。
2年前時点じゃまだ16歳の画家志望が、何をしたらこんな異名で呼ばれて、犯罪組織のエージェントに成り下がるんだ。

素性が分からなさ過ぎて気になる存在でありつつ、ベガパンクの暴露話には「…………」と、意味深な反応。
謎の異名をしてるせいで、なにかを知ってる顔にも、何も分からんからボーッと聞いてるだけの顔にもどっちとも取れる。流石に今になって彼女が重要人物として現れる事はないだろうけど、何かと想像が膨らむお人だなぁ。


●モックタウン
前回に引き続き大爆笑の店内だけれど、まさかの小さく処刑人ロシオが描かれている。
君、生きてたのか。(2組目)
2年経ってもモックタウンに滞在してる辺り、ベラミーにやられて海賊は引退したのかな。

まあベラミーの〝スプリング跳人〟は言っても打撃技なんで、ボコボコにやられても死にはしなかったっていうのも不自然ではないかな。
海賊の世界って信念を折ったら勝ちなんで、あんまりトドメ刺したかどうかは大事じゃなさそうだし。


■ステューシー
1112話で、麦わらの一味を逃がす為に命を捨てて最期の仕事を受け負おうとしていたステューシー。
そこへ同じく捨て身の手段を取り、今も死にかけているエジソンからの通信で「逃げろ」と。

エジソンに関しては正直もう生きて島を出る事はなさそうだけど、ステューシーは助かる道もあるんだろうか。
以前にも触れたけれど、ステューシーは過去に

自我のない「人間」と自我のある「複製人間(クローン)」どちらが不幸かしら(第1102話)

と、冗談交じりではあるものの皮肉めいた発言をしてベガパンクに「お前は人間じゃ」と窘められていて、自分の事を本心から人間だとは思っていない様子があった。
そこへ来ての今回、
「ステラがいない今… 誰の為に生きればいいのかわからない…」
と。

何となく、自分が作り物だという認識の上で生きているせいで、「ステラの為に生きる」事に生物としての存在理由を委ねている様に感じる。
ある種の依存に近い感覚で、あやふやな存在として生きるぐらいなら「ステラの為」という目的を持って、生物として死んだ方がマシみたいな、自暴自棄な感じ。

ベガパンク自体が割と善玉寄りの人物として描かれているから問題視されていないけれど、そもそもがクローン技術というのは、ジェルマ兵の製造現場を見たサンジが吐き気を催した程、人間の常識や倫理から外れたもの。
ステューシーはジェルマ兵と違って感情を取っ払われずに生まれて来てしまったが為に、その辺りの疑問や悩みが生まれてしまっているのかも。

この辺り、ベガパンクの知的欲求が生んだ功罪の1つだと思うので、ステューシーの物語が今後どういう顛末を迎えるのかで、答えが出るといいなぁ。


■ナス寿郎
斬撃の延長線で巨人族が乗る船の船首をぶった斬って見せたり、あんなバカでかい研究層そのものを飛ぶ斬撃で真っ二つにして見せたりと、カッコよさが留まるところを知らない。

五老星の華を1人でかっさらってると言うか、お前そのカッコよさを少しはサンドワームに分けてあげても……っていうかあの人、全然出番も見せ場もないけど何してんだろう……。地中を掘る能力を活かして、ベガパンクの配信元を突き止める大金星でも挙げたら面白い。


■古代兵器
空白の100年は「ジョイボーイの一団」と「20の王国の連合軍」の戦いの歴史になるのだけれど、連合を組んで対抗しなければならない程、ジョイボーイの一団が強かったと。

……そう聞くとやっぱり、「この物語の悪役ってジョイボーイ側だったんでは?」と思ってしまう。
少なくとも、当時の世界にとってのマジョリティ側にはいなかった事はほぼ間違いなさそう。まあ900年前の世界に「国」がいくつあったのかにもよるけど、歴史の本文が遺されてるジャヤとかはジョイボーイ側に加勢してたのかなぁ。圧倒的な軍事力がある上で同盟国までいたら、流石にジョイボーイ側有利すぎる気もするけど。
まあ、ベガパンクの言うように思想と思想のぶつかり合いなんで、そこに善も悪もないっていうのは言えるだろうけど。


古代兵器の力によって世界は海に沈んだそうだけれど、同時に900年前の世界においても、文明が異常に発達していたのはあくまでジョイボーイが生まれた王国だけだったらしい。

世界全体が超文明を持っていたわけではないなら、3つの古代兵器は少なくとも最初はすべて、ジョイボーイ軍が製造・所持していたものなんだろう。
そのうち『プルトン』はワノ国、『ポセイドン』は魚人島に今も眠っており、その在り処も古代文字で遺されていたのだから、最後までジョイボーイ軍が所持していたんだと思う。

問題は『ウラヌス』で、物語も終盤に差し掛かった今なお所在不明。
ルルシアを消滅させたアレがそうっぽい感じだけど、ベガパンクは世界規模の海面上昇の発生で「兵器の実在を確信した」という反面、「起動の時を待っている」と、まだ現代において使用されてはいないとも取れる発言もしてる。
ルルシア消滅のアレは、現存する古代兵器を基に、その威力を再現したものなんだろうか。でもそんなもの、ベガパンクにしか作れなさそうだしなぁ。


「世界規模の海面上昇の原因が古代兵器にある」事は分かったのだけれど、その海面上昇が「古代兵器を使う副作用として、どうしようもなく起きてしまった」事なのか、「何らかの意図を持って海面を引き上げる為に使っていた」のかは何とも言えない。
ただ、ウラヌスが元はジョイボーイ軍が持っていた兵器と考えると、200mに及ぶ海面上昇も、
・大部分はジョイボーイ側が引き起こした
・ウラヌスを奪った連合軍側が起こした
と、どっちとも捉えられる気はする。

現代の世界から見るとどうしても「世界政府=悪」の図式が強く見えてしまうが、ベガパンクがしつこい様に「善か悪かは論じない」と言っているぐらいだし、ジョイボーイの一軍と20の連合軍、どちらにも別々の罪があり、今の世界を形作ってるんじゃないかと思う。